2010年4月30日金曜日

映画「セクレタリアト」の予告編

名馬「セクレタリアト」のオーナー、ヘレン・チェナリーの伝記映画"Secretariat"の予告編が公開されました。アメリカでは2010年10月公開予定。埋め込みできないので YouTube で見てください。

Secretariat Trailer(by DisneyMovieTrailers) - YouTube

メドウ・ステーブルのオーナー、クリストファー・チェナリーが重い病で長期間入院していたため、クリストファーの兄弟は赤字続きだったその牧場を他人に売却しようとするが、その意見に反対だったヘレンは父のメドウ・ステーブルを購入し自ら経営に乗り出すことにした。18年ものあいだ専業主婦だったヘレンだが....というストーリーで、ハイライトが映画のタイトルでもあるセクレタリアトを巡る物語。ちなみにメドウ・ステーブルがセクレタリアトのオーナーブリーダーです。


ヘレン・チェナリー(ペニー・チェナリー、ペニー・ツィディー)については英語版 Wikipedia が詳しい。1922年ヴァージニア州で誕生。スミスカレッジを卒業したあと、コロンビア大学のビジネススクールで学んだ。コロンビア大学のロースクールの学生だったジョン・ツィディーと出会い、1949年5月に結婚する。メドウ・ステーブルを購入するときには18年間専業主婦だったようですが、ヘレンは1968年に誕生したセクレタリアトの全姉 The Bride の配合を決定した(つまり1967年春にはメドウステーブルを経営していた)ようだから、結婚してすぐ家庭に入った、と考えて問題なさそう。結婚前のことは記述がないですが。


しかしセクレタリアトを巡る物語がディズニーの映画になるとは。日本でもぜひ公開して欲しい。

セクレタリアトのベルモントステークス

2010年4月28日水曜日

レイチェル、ザルダナと再戦へ


レイチェルアレクサンドラが出走する 4月30日(日本時間5月1日)のラトロワンヌステークスに、前走ニューオーリンズレディーストライアルでレイチェルを負かしたザルダナも出走することになりました。

Rachel Returns To Churchill For La Troienne - BloodHorse.com

ラトロワンヌS./ La Troienne Stakes
チャーチルダウンズ競馬場ダート8・1/2ハロン(約1700m)牝馬限定GIII

1. Be Fair (FL), T J Thompson, 118, D W Lukas
2. Morena (PER), J Lezcano, 118, M R Matz
3. Zardana (BRZ), D R Flores, 120, J A Shirreffs
4. Rachel Alexandra (KY), C H Borel, 124, S M Asmussen
5. Unrivaled Belle (KY), K J Desormeaux, 120, W I Mott
6. Distinctive Dixie (KY), J R Leparoux, 118, W A Dollase

124ポンド≒56.2kg、120ポンド≒54.4kg、118ポンド≒53.5kg


ザルダナとアンライヴァルドベル(ランパートS.優勝)については過去記事を引用しておきます。
レイチェルアレクサンドラ、ザルダナに敗れるより

昨年の米年度代表馬レイチェルアレクサンドラ / Rachel Alexandra が日本時間3月14日、フェアグラウンズ競馬場で行われたニューオーリンズレディースステークス(オールウェザー1700m)に出走しました。09年9月のウッドワードS.以来、6カ月ぶりの出走だったレイチェルは単勝1.1倍の断然人気に押されたものの、伏兵ザルダナ / Zardanaに 3/4馬身差の2着に負けてしまいました。レイチェルから11馬身3/4差の3着には Unforgotton(GII 2着1回)が入った。


勝ったザルダナはニューオーリンズレディースS. に出走した5頭のうち、レイチェル以外で唯一重賞勝ちのあった馬で、ブラジル産馬。07年3月にブラジルの準重賞 Classico Luiz Alves de Almeida(1200m)に優勝、その後に米移籍。これまでアメリカでは全14戦したが、すべて芝か合成馬場(オールウェザー、以下 AW)での競走であり、ダートに出走したのは今回が初めてだった。2走前09年11月の Bayakoa Handicap(GII、ハリウッドパーク競馬場 AW1700m、3歳以上牝馬限定戦)を1・1/4馬身差の1着で重賞初勝利。前走2010年2月13日のサンタマリアハンデ(GII、サンタアニタ競馬場 AW1700m、4歳以上牝馬限定戦)は4着だった。

アメリカの競馬場では西海岸を中心に、ダートの代わりにオールウェザー馬場が導入されてきましたが、08年09年とオールウェザーで行われたブリーダーズカップでヨーロッパからの遠征馬の活躍が目立つなど「芝馬向きの馬場では」と言われています。ザルダナは実績的にはレイチェルアレクサンドラに格下の馬ですが、これまでアメリカで走っていたオールウェザーに適性がなかった、ということでしょうか。

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バンベラ、北米デビュー戦敗れる、レース中に故障かから引用

ランパートステークス(GIII、ガルフストリームパーク競馬場ダート1700m、牝馬限定)に勝ったのはアンライバルドベルで、これで7戦4勝2着2 回。09年11月にガゼルS.(GI、アケダクト競馬場ダート1800m、3歳牝馬限定)を4・1/4馬身差2着。次走今年2月のラカナダS.(GII、サンタアニタ競馬場オールウェザー1800m、牝馬限定)は4着だった。これまでの3勝全てをあげていたダートに戻ったのが良かったのか、ランパートS. ではスイスイと逃げ切り、最後は2着のシャンパンアイズに1・3/4馬身差をつけて快勝。2着のシャンパンアイズはこれで15戦4勝2着3回で、ランパートS.以前に重賞3着以内はなかった。

2010年4月27日火曜日

ゼニヤッタの次走はヴァニティハンデキャップが有力か

ゼニヤッタの次走はヴァニティハンデキャップの可能性が高そうです。08年、09年と連勝しているこのレースで、17連勝を達成できるか注目の1戦です。

Zenyatta headed to Vanity Handicap - NTRA

ゼニヤッタを管理するシレフス調教師は、他の次走候補だったチャーチルダウンズ競馬場で行われるスティーヴンフォスターH.について「ハンデ戦に出るために東海岸まで輸送する理由がない」として、ヴァニティH.を選択する理由にしています。


GI ヴァニティH. は、日本時間6月14日に行われます。ハリウッドパーク競馬場オールウェザー約1800m(9ハロン)の牝馬限定戦。賞金総額は25万ドル。1着賞金は15万ドル。ゼニヤッタは08年09年とこのレースを連勝しており、昨年は 58.5kgを背負って2・1/2馬身差での優勝でした。


ハリウッドパーク競馬場では、ゼニヤッタの出走が決まったことでヴァニティハンデ当日にイベントを開催する予定で、入場者には首振り人形のプレゼント企画があるそうです。

2010年4月25日日曜日

ネヴァブションが4着したクイーンエリザベス2世カップのレース映像

4月25日に香港・シャティン競馬場で行われた国際 GI クイーンエリザベス2世カップ(シャティン競馬場、芝2000m、定量約57kg、GI)に、日経賞など重賞3勝のネヴァブションが日本から参戦しました。下の YouTube の動画がそのレース映像です。最内枠発走で、スタートから逃げたのがネヴァブションです。




ネヴァブションは鞍上の後藤浩輝騎手がスタートから気合をつけて先手をとり、直線でもよく粘ったものの最後に交わされて1着から1・1/2馬身差の4着でした。


1着は地元香港の Viva Pataca/ヴィヴァパタカ(ビバパタカ)。2007年のこのレースで日本のアドマイヤムーンなどを抑えて優勝しており、3年ぶりの優勝だった。08年は3着、09年は2着だった。他に08年のドバイシーマクラシックで2着がある。


2着は Lizard's Desire/リザーズディザイア。南アフリカ生産で、同国を拠点にしている。今年メイダン競馬場で一般戦を2勝、マクトゥームチャレンジ3ではレッドディザイアから1・1/4馬身差の5着だったが、本番のドバイワールドカップ(GI、AW2000m)では鼻差の2着と好走した。


3着 Super Satin/スーパーサティン。前走の香港ダービー(香港GI)1着。


5着は PRESVIS/プレスヴィス。昨年のクイーンエリザベス2世カップ勝ち馬。2連覇ならず。他に09年のドバイデューティーフリー(G1)2着、シンガポール航空国際カップ(GI)2着がある。2010年のドバイワールドカップデイのトライアル競走、ジュベルハッタ(GII、ウオッカが09年に出走したレース)に優勝したが、本番のデューティーフリーでは不利を受けた影響もあり惨敗していた。


【伊藤 正徳調教師のコメント】
「全てが初めての体験でしたが、本当に良く頑張ってくれました。寒い日本から暖かい香港に来て、環境が変わったにもかかわらず良く適応してくれました。体重が減った分、最後は粘りきれませんでしたが、大敗しなかったのは力をつけた証拠だと思います。また機会があれば海外に挑戦したいです。」


【後藤 浩輝騎手(ネヴァブション号騎乗)のコメント】
「良いペースで逃げることが出来ました。馬場の内側が少し重くなっていたので、前に行った馬には厳しいコンディションでしたが、実力を完璧に出すことができたと思います。」



というわけで、メンバーの揃ったレースでしたが、日本のGIは6戦して7着が最高の成績のネヴァブションですからよく頑張ったと言えるでしょう。今後は宝塚記念を目指すようです。秋にはオーストラリア最高額の賞金を誇るメルボルンカップ(GI、フレミントン競馬場、芝3200メートル、1着賞金3,300,000豪ドル、4月25日現在で約2億8700万円)も視野に入れているとのこと。


ネヴァブションは3000m以上の GI レースでは、菊花賞で1着から1.2秒差、天皇賞(春)は2戦してそれぞれ1.3秒、2.3秒差と大きく負けていますが、一応ステイヤーズステークスの2着はあります。メルボルンカップは今年は11月2日(火)の開催なので、アルゼンチン共和国杯か天皇賞(秋)を捨ててメルボルンカップに出走することになります。アルゼンチン共和国杯はともかく天皇賞(秋)は出走しても掲示板に乗る可能性はほとんどないでしょうし、また時計のかかる馬場で行われた QE2世カップの好走を見ると、同じく時計のかかるオーストラリアにチャンスを求めるのは正解だと思うので応援したい。

レイチェルアレクサンドラの次走は4月30日か

レイチェルアレクサンドラが4月30日に行われる G2ラトロワンヌステークス(La Troienne S.、チャーチルダウンズ競馬場ダート1700m、牝馬限定)に出走する可能性があることがわかりました。オーナーのジェス・ジャクスンが明かしました。


Rachel Alexandra Likely For La Troienne - BloodHorse.com


オーナーは、(日本時間3月14日の)ニューオーリンズレディースステークスに負けたあと、レイチェルが冬のあいだ滞在したフェアグラウンズ競馬場からチャーチルダウンズ競馬場へ移った後の調整がすこぶる順調だ、とし「月曜日(26日)の調教を見て最終判断をするが、ラトロワンヌS.を目標にしている」と話しています。また、「昨年の状態に戻すにはもう1戦必要だろうが、彼女(レイチェル)は現時点で85から90%、あるいは95%の状態にある」としています。

2010年4月13日火曜日

ゼニヤッタの次走は早くて6月?

アップルブロッサム招待ステークスに勝って16戦16勝としたゼニヤッタ / Zenyatta の次走について、次の3レースが有力候補に挙がっています。この中で開催が最も早いのは 2010年6月12日です。すこし間隔をとるようですね。

スティーヴンフォスターハンデキャップ Stephen Foster Handicap
ヴァニティハンデキャップ Vanity Handicap
ハリウッドゴールドカップ Hollywood Gold Cup

いずれもハンデ戦の GI レースです。


Zenyatta could run next in Churchill's Foster - NTRA.com


スティーヴンフォスターハンデキャップ 6月12日(日本時間6月13日)
チャーチルダウンズ競馬場ダート9ハロン(約1800m)、3歳以上牡牝混合、総賞金60万ドル

今年のブリーダーズカップはチャーチルダウンズ競馬場で開催されます。BC を今年の最終目標にしているゼニヤッタですが、チャーチルダウンズ競馬場は未経験のため本番前に一度走っておきたい競馬場と言える。ゼニヤッタの父ストリートクライも2002年のこのレースに優勝しているので、父娘制覇もかかっています。



ヴァニティハンデキャップ 6月13日(日本時間6月14日)
ハリウッドパーク競馬場オールウェザー9ハロン(約1800m)、3歳以上牝馬限定、総賞金25万ドル

次走候補の3レースの中では牝馬限定ですし、ゼニヤッタは08年09年と2連覇しているため、手堅く17戦17勝とするならヴァニティーH.と行きたいところですが、管理するシレフス調教師は斤量に懸念を表明しています。昨年出走したときには 58.5kgを背負わされながら、2・1/2馬身差で優勝、さらに昨年は BC クラシックにも優勝したので今年はもっと重くなるかもしれないということでしょう。



ハリウッドゴールドカップ 7月10日(日本時間7月11日)
ハリウッドパーク競馬場オールウェザー10ハロン(約2000m)、3歳以上牡牝混合、総賞金50万ドル

このレースについてもシレフス調教師はハンデに問題があると話しています。チャーチルダウンズ競馬場とハリウッドパーク競馬場ではハンデの決め方に違いがあるんですかね? また、前走を勝った直後にシレフス調教師が 9ハロンのレースを中心に考えている、としていたので、10ハロンのこのレースが挙がっているのは意外です。ゼニヤッタが10ハロンのレースに出走したのは16戦中昨年の BC クラシックだけで、それ以外はすべて9ハロン以下のレースでした。もちろん今年も BC クラシックに出走するなら10ハロンが嫌だとは言えないわけですが、クラシックに出るとは確かまだ明言されていないので。



というわけで、スティーヴンフォスターH.が最有力かなと思うのですがどうでしょう。ちなみに結局アップルブロッサムに出走せずゼニヤッタと対戦できなかったレイチェルアレクサンドラは、現在チャーチルダウンズ競馬場で調整中です。レイチェルの次走についてはまだ未定ですが、レイチェル陣営が嫌うオールウェザーコースでもないので、案外このレースで直接対決が実現するかもしれません。

2010年4月12日月曜日

Bambera、骨折していた

米G3 ランパートステークスのスタート直後につまずいて負傷したバンベラ / Bambera ですが、4月7日に骨折した箇所の手術を受けていました。5月15日頃に軽い調教から復帰する予定のようです。


Bambera salió finita tras operación de la mano - Lider en deportes
Bambera mejora de su lesión - Lider en deportes


(過去記事と同じで、スペイン語の記事を Google 翻訳に頼って紹介します。多少の間違いは許してください)

Bambera's bone fracture of right fore leg


現地時間4月7日、フロリダ州オカラにある競走馬の外科専門?病院 Ocala Equine Hospital でバンベラの右前脚骨折の手術が行われました。ランパートS.で骨折していたようです。上の画像が骨折箇所のレントゲン写真です。


バンベラの調教師 Pablo Andrade Gonzalez は、執刀医からの話として、腱に異常はないので骨折が治れば復帰できる、としています。すでに退院しており、軽い調教を再開できるまでには4,5週間必要で、それまではフロリダ州 Carlos Morales の牧場?で休養するとのこと。その後5月15日頃にデラウェアパーク競馬場に移る予定。今後どのレースに使うかはこれからオーナーと話しあって決めるとしています。次走もアメリカでのレースが選ばれる予定です。



過去記事:
バンベラ、北米デビュー戦敗れる、レース中に故障か
バンベラ、少なくとも3週間の静養が必要
Bambera、ケガの回復までアメリカで過ごし、米国2戦目へ

2010年4月11日日曜日

アメリカ競馬の連勝記録

日本時間4月10日、アメリカ・オークローンパーク競馬場で行われたアップルブロッサム招待ハンデキャップゼニヤッタが優勝して、デビューから無敗の16戦16勝としました。連勝記録"16"はサイテーションシガーに並ぶものです。





ゼニヤッタの次走は未定。陣営は1800mの GI レースを中心に使い、最終的にはブリーダーズカップを目標にしているようです。レイチェルアレクサンドラと対決する機会があれば喜んで参戦するとも話している。



ところでわたしは以前、過去記事「レイチェルアレクサンドラ、ゼニヤッタとの対戦を回避」の中で
「アップルブロッサム招待S.でゼニヤッタが、シガーとサイテーションとの現代アメリカ競馬における最高連勝記録『16』に並ぶ挑戦」
と書きました。しかし、この16連勝という数字は注釈付きの連勝記録と言えます。というのは、2008年にペッパーズプライドなる馬がアメリカの競馬で無敗の19連勝を達成しているからです。ただし、ペッパーズプライドの19勝はすべて"ニューメキシコ州産の牝馬限定"レースで挙げたもので、重賞競走には出走していません。そのため近代アメリカ競馬の連勝記録といえば、記録上はペッパーズプライドの19連勝に言及されるものの、実質的には米クラシック3冠馬サイテーションや、ブリーダーズカップ・クラシックやドバイワールドカップを勝ったシガーの16連勝が参照されるというわけです。


BloodHorse は、ゼニヤッタの16連勝を伝える記事の中で、近代アメリカ競馬の連勝記録としてサイテーション、シガー、ミスターフリスキーの連勝記録"16"を、特定の州産馬限定競走を含まないものとして紹介してます。また、16連勝があるハロードドリームス(Hallowed Dreams)を「その勝利にルイジアナ州産限定競争を多く含むが」という記述付きで紹介、またペッパーズプライドの19連勝を、これも前述通り「ニューメキシコ州産馬限定レースばかりだが」と紹介しています。


サイテーション(Citation)の連勝記録
サイテーションはメリーランド州で1945年に生まれた競走馬。1948年に米3歳クラシック3冠馬となる。サイテーションの16連勝にはこの3冠が含まれる。デビュー以来5連勝⇒2着1回⇒7連勝⇒2着1回⇒16連勝というもの。16連勝には他に当時の秋の最強馬決定戦ジョッキークラブゴールドカップやピムリコスペシャルS.も含まれる。ピムリコスペシャルは出走馬の回避が続出し、サイテーションの単走レースとなった。


ちなみに、米3歳クラシック第2戦プリークネスS.とピムリコスペシャルS.とは同じピムリコ競馬場ダート9・1/2ハロンで開催されているが、当時の馬場状態や計時の正確性は不明なものの、サイテーションは単走だったピムリコスペシャルの方が速いタイムで走っている。
他の成績は、サイテーション - Wikipedia参照。



シガー(Cigar)の連勝記録
1990年生まれ。デビュー当時は芝のレースを中心に使われ11戦1勝。しかし NYRAマイルハンデキャップで久しぶりにダートを使われると圧勝。ここから連勝が始まり、ブリーダーズカップ・クラシックやドバイワールドカップなど GI 11勝を含む16連勝。サイテーション以来半世紀ぶり、グレード制導入後では初となる16連勝を達成した。
シガー - Wikipedia



ミスターフリスキーの連勝記録
フロリダ産の競走馬。(おそらくプエルトリコでデビューし)1989年、プエルトリコの最優秀外国産2歳馬と年度代表馬に選ばれた。プエルトリコ時代には7ハロン(約1400m)戦で2度のコースレコードと1度のコースレコードタイ記録を出している。このあとケンタッキーダービー制覇を目指して渡米(この時点でおそらく13連勝)。アメリカでの初レース、San Vicente S.優勝。その後、GII サンラファエルS.、GI サンタアニタダービーも勝って16連勝を達成する。16戦16勝という成績でケンタッキーダービーに出走するが、1番人気8着に終わった。次走プリークネスS.は3着など。この後、瀕死の重傷から復帰したものの2戦して未勝利で引退した。
Mister Frisky - Wikipedia



ハロードドリームスの連勝記録
ハロードリームスの16連勝はいずれもルイジアナ州の競馬場で挙げたもの。おそらくその多くがルイジアナ州産馬限定競走だが、よく分からない。17連勝を目指して、これもルイジアナ州のレースに出たが3着に敗れた。その後再び連勝を始め、通算22勝目はテキサス州ローンスターパーク競馬場の"Valid Expectations Stakes" で挙げている。これは非重賞ではあるが、総賞金10万ドルのレースだからアメリカのレースでは高額な方である。



ペッパーズプライドの連勝記録
ペッパーズプライド - Wikipedia参照

2010年4月10日土曜日

ゼニヤッタが出走したアップルブロッサムのレース映像(YouTube)

日本時間4月10日に行われたアップルブロッサム招待ハンデキャップ(GI)のレース動画です。まだ結果をご存じない人もいるでしょうから動画だけおいておきます。手前から2頭目の発走で、道中最後方を追走しているのがゼニヤッタです。

2010年4月8日木曜日

ゼニヤッタの出走するアップルブロッサムは5頭立てに

米オークローンパーク競馬場で4月9日(日本時間4月10日)に行われるアップルブロッサム招待ハンデキャップの出走馬が決まりました。デビュー以来、無敗の16連勝を目指すゼニヤッタの他に4頭が出走する予定です。

Zenyatta Faces Only Four in Apple Blossom - BloodHorse


BloodHorse の記事冒頭に「このレースがどんなメンバーで行われるか、1ヶ月前の考えと比較すると、実際の出走馬にはがっかりさせられた」とありますが、たしかにそのとおり。もちろんゼニヤッタがいるだけで北米では4月最大の注目レースと言ってもいいですが、本来なら(ニューオーリンズレディースステークスで負けていなければ)レイチェルアレクサンドラも出走していたわけですからね。さらに、レイチェルに勝ったザルナダは出走せず、ベネズエラ最強牝馬牝馬バンベラもケガで回避と寂しいメンバーになりました。


Apple Blossom Invitational Handicap(GI、ダート1800m、4歳以上牝馬限定)
日本時間4月10日午前8時25分頃の発走予定。
馬番馬名性齢騎手斤量調教師
1Be Fair4牝C.H.Borel54.4kgD W Lukas
2Taptam5牝M.C.Berry53.5kgW B Calhoun
3War Echo4牝S.Bridgmohan54.4kgS M Asmussen
4Zenyatta6牝M.E.Smith55.8kgJ A Shirreffs
5Just Jenda4牝T.J.Thompson54.4kgC Jones


1番 ビーフェア / Be Fair(13戦4勝3着1回、血統
前走3月4日、オークローンの一般戦で1着。昨年8月の Lake George S.(GIII、サラトガ競馬場ダート1800m)以来の勝利だった。また、昨年のケンタッキーオークスではレイチェルアレクサンドラの24馬身差4着。GI レースには7回出走しているが3着以内の経験はない。


2番タプタム / Taptam(24戦8勝2着3回3着3回、血統
今年 Pippin S.(一般戦、ダート1700m)に優勝(ビーフェアが3着)。重賞初出走だった3月のアゼリS.(GIII、オークローンパーク競馬場ダート1700m)で1着から14馬身差の最下位9着だった。アップルブロッサムが初めての1800m戦。


3番ウォーエコー / War Echo(10戦4勝3着2回、血統
レイチェルアレクサンドラの調教師スティーヴ・アスムッセンの管理馬。08年10月、フリゼットステークス(GI、ベルモントパーク競馬場ダート1600m、2歳牝馬)で4着。11月ゴールデンロッドS.(GII、チャーチルダウンズ競馬場ダート1700m、2歳牝馬)でレイチェルアレクサンドラから12馬身差3着。09年2月にシルヴァーバレットデイS.(GIII、フェアグラウンズ競馬場ダート1700m)1着。12月レーシングデイリーフォームディスタフS.(オープン、フェアグラウンズダート1800m)1着。前述アゼリS.では7・1/2馬身差の5着だった。今年は他に一般戦を3着しているだけで未勝利。


4番ゼニヤッタ / Zenyatta(15戦15勝、血統
昨年ブリーダーズカップ・クラシック優勝。牝馬による BC クラシック優勝は初めてだった。今年初戦の前走3月のサンタマルガリータ招待ハンデキャップ優勝。アップルブロッサムにも勝てば90年代の名馬シガーに並ぶ16連勝になる。


ダート馬場への出走は実に12戦ぶりだが、その12走前のダート戦が2年前のアップルブロッサムである。当時は4・1/2馬身差で1着。これはゼニヤッタが2着につけた最大の着差でもある。


5番ジャストジェンダ / Just Jenda(13戦6勝2着1回3着2回)
重賞2勝馬。ゼニヤッタ以外では唯一、重賞を複数回勝っている。09年3月ハニービーS.(GIII、オークローンパーク競馬場ダート1700m、3歳牝馬限定)優勝。このときビーフェアが4馬身差4着。8月にモンマスオークス(GIII、モンマスパーク競馬場ダート1700m、3歳牝馬限定)4・1/4馬身差1着。また09年4月にはファンタジーS.(GII)でレイチェルアレクサンドラから約12馬身差の3着がある。GII 戦は少なくとも3回走って3,4,5着。前述アゼリS.で6・1/2馬身差4着。

2010年4月3日土曜日

カジノドライヴは馬の温泉で療養中

屈腱炎の治療中のカジノドライヴは現在、JRA 競走馬総合研究所常磐支所(福島県いわき市)で療養中です。

オグリやテイオーも癒された馬の温泉 - 日刊スポーツ

日刊スポーツの記事は 2月2日付ですが、3月24日付のブログ記事に「カジノドライブに会ってきました」と書いている人がいるので、現在もこの温泉つき施設にいるようです。JRA ホームページにも「放牧」と掲載されています。


JRA 競走馬総合研究所常磐支所は、屈腱炎や骨折など重い故障を負った競走馬がリハビリする施設です。カジノドライヴは屈腱炎を発症後、幹細胞移植手術を受け復活を目指しています。この移植手術は、2006年夏に屈腱炎を発症したカネヒキリに対して2007年に施されています。カネヒキリは手術から約1年後の2008年10月1日に帰厩し、2008年11月8日の武蔵野ステークスでレースに復帰しました(8着、次走ジャパンカップダートに優勝した)。


カジノドライヴが屈腱炎の治療のため、幹細胞移植手術を受けたのは2009年の確か5月のこと。カネヒキリが手術後1年で帰厩したことを考えると、カジノドライヴもそろそろかなという時期です。ちなみにカジノドライヴの山本英俊オーナーが競馬月刊誌「サラブレ」2009年12月号に掲載されたインタビューで「2010年秋に復帰できたらと考えている」と話していたので、遅くてももう数ヶ月で帰厩するとおもわれる。もちろん馬によって回復力は違うし、サラブレッドは生き物だから何ヶ月も前のスケジュールどおりにいくとは限らないですが。


ちなみに山本オーナーの同インタビューによると「海外遠征はもうしない」とのことです。

2010年4月1日木曜日

Bambera、ケガの回復までアメリカで過ごし、米国2戦目へ

(注意: 下の文章は、バンベラのオーナーにインタビューして書かれた27日付の記事を参考に書いたのですが、これを書いた直後にある競馬記者?がバンベラのアメリカでの調教師にインタビューしてツイッターに投稿した内容は、「腫れが治まれば、超音波検査は土曜日に行う」と違った内容のものが出てきました。また腫れてきたのか、あるいは治まっていなかったのか不明です。後日、新しく記事を作って紹介します)

米国デビュー戦のランパートS.で負傷し、少なくとも3週間は調教を休むことになったベネズエラ最強牝馬バンベラですが、アメリカに残って怪我の回復を待つ模様です。デラウェアパーク競馬場に移送され、次走はアメリカ国内が検討されているようです。

“Bambera” se queda en los EEUU - laestrella.com.pa

(以下は、Google 翻訳を利用して上のリンク先のスペイン語の記事を英語に翻訳して、それを元にお伝えします。英語記事の紹介より内容が不正確である可能性があります。)


この記事は、バンベラのオーナー José Gregorio Castro のコメントとして次のように紹介しています。

バンベラが右前脚に負った傷の炎症の腫れはほぼ治まった
バンベラは 60%ぐらい回復している
アメリカでの 2戦目に問題なく望めるだろう
これまで調教を行ってきたデラウェアパーク競馬場に戻る
次走は、デラウェアパーク競馬場か、ニューヨーク州の競馬場(ベルモントパーク競馬場、サラトガ競馬場、アケダクト競馬場)、またはモンマスパーク競馬場を検討することになるだろう
時期はまだ不明だ



実は、外傷があるだけなのか、腱に異常があるのかという一番知りたいところがはっきりわからないのですが、オーナーのコメントから考えるとバンベラの症状は「屈腱のあたりに外傷を負っただけであり腱自体に異常はないか、あったとしても治ると見込める程度で、長期の戦線離脱ということにはならない」という事かと思います。


前走の Rampart S. 最下位は、レース途中でバンベラの異常に気づいた騎手がレースを止めたものであり、全然実力を出していないので、ケガを治して、アメリカでどのくらい走れるのか楽しみに待っている競馬ファンの前に元気な姿で戻ってきてもらいたいところです。